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糖尿病・甲状腺疾患についてよくある質問

2023.10.6

たんぱく質は積極的に摂ったほうがいいですか?

Q.たんぱく質は積極的に摂ったほうがいいですか。

A.過不足ないようにとることがおすすめです。


<たんぱく質について>
たんぱく質は他の栄養素から体内で合成できず、必ず摂取しなければならない栄養素です。
主なはたらきとしては、筋肉など身体を作ること、酵素やホルモンとして代謝を調節すること、全身にものを運ぶこと、抗体として生体防御することなどがあります。
体のたんぱく質は、合成と分解を繰り返しており、「動的平衡状態」を保っています。代謝され一部は体外に排泄されます。
そのため、成長期を終えた成人においてもたんぱく質を食事から補給する必要があります。

<たんぱく質の適正量>
日本人の食事摂取基準2020年版では、特に高齢者はしっかり摂取することが良いとされる内容に改定されました。
加齢にともなって消化吸収能力が落ちたり、筋肉を合成する力が弱くなってきたりすることがわかっています。
筋肉が減ってしまうと、フレイル、サルコペニアと言われる筋力低下を示す状態となり、将来的に歩行ができなくなったり、寝たきりになってしまうことが予想されます。そのような状態を防ぐために、たんぱく質摂取量の下限値が引き上げられています。

実際のたんぱく質の数値をお示しする前に、推奨量と目標量の違いについて説明します。
推奨量は、健康な人を中心として構成される集団で性・年齢別に、ほとんど(97-98%)が1日の必要量を満たすと推定される1日の摂取量です。
目標量は、生活習慣病の一次予防のために現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量(範囲)とされています。

例えば、日本人の食事摂取基準2020年版によると、50~64歳の男性(体重68kg)では、65g(推奨量)摂っていれば不足はありませんが、生活習慣病を予防するには91~130g(目標量)の摂取を目標とします。基準となる体重(※参照体重 )がそれぞれの年代にあり、その体重に対して実際のタンパク質量を重量(g)で示しているものが日本人の食事摂取基準では掲載されていますが、体重は個人で異なるので、体重当たりに変更したものが下記の表です。

※参照体重…性及び年齢区分に応じ,日本人として平均的な体位を持った者の想定

体重は現在の体重よりも目標としたい体重で考えることが良いと思われます。
見方など疑問点あれば、担当の管理栄養士にお尋ねください。

<摂りすぎについて>
現時点ではたんぱく質の耐容上限量を設定し得る明確な根拠となる報告は十分ではないため耐容上限量は設定していません。
ただ目標量(生活習慣病を予防する範囲)の上限は~2.0g/kg程度となっているため、その程度までが現段階では良いと思われます。

<たんぱく質の摂り方>
それぞれの食品にどのくらいのたんぱく質が入るのか大まかに示すと下記のようになります。

主食 ごはん180g…たんぱく質5g
食パン6枚切り1枚…たんぱく質9g
麺類1人前…たんぱく質13g

果物 適正量80kcal分(150~200g)…たんぱく質1g

主菜 肉100g…たんぱく質20g
魚100g…たんぱく質20g
卵1個…たんぱく質6g
納豆1パック…たんぱく質7g
豆腐1/3丁…たんぱく質7g
ちくわ1本…たんぱく質4g (※塩分注意)

乳製品 牛乳180ml…たんぱく質5g
ヨーグルト70g…たんぱく質3g
チーズ20g…たんぱく質5g

野菜 1日350g…たんぱく質5g

見ていただくとわかるように、肉、魚、卵、大豆製品、乳製品以外にも、主食や果物、野菜類にもタンパク質は含まれます。
例えば筋肉を作るにはいろいろなたんぱく質が必要なことがわかっているので、肉ばかり、魚ばかり、などにならないようにバランスよくとっていただくと良いです。

また、体のたんぱく質は常に合成と分解を繰り返していることから、たんぱく質を食べ溜めすることはできないこともわかっています。
朝昼夕3食とも適正量で摂ることが例えば筋肉を維持する上では重要となってきます。
朝昼はタンパク質が摂れていないけど、夕食はタンパク質を適正の倍とれている、というケースはよくあると思います。
その場合は朝昼は筋肉合成よりも筋肉分解がすすみ、夕は筋合成もできますが余った分は脂肪として蓄えられることもあるため、かえって体重増加につながるケースもあります。あくまで3食適量で食べることが大切です。

さきほどの、50~64歳の男性、体重68kgの方のパターンを考えると、(推奨量65g、目標量91~130g)
※()内は、たんぱく質重量(g)です。
朝 ごはん180g(5g)、野菜120g(1.6g)、味噌汁豆腐20g(3g)、卵1個(6g)、納豆1パック(7g)、牛乳コップ1杯(5g) →660kcal(30g)
昼 ごはん200g(5.5g)、野菜120g(1.6g)、大豆を使った和え物など(5g)、魚100g(20g) →650kcal(30g)
夕 ごはん180g(5g)、野菜120g、肉150g →730kcal(40g)
このような構成で、ざっくりトータルエネルギー2040kcal、たんぱく質100gです。

目標量の下限値は意識すれば達成は可能ですが、上限値(2.0g/kg)はなかなか3食だけで補うことは難しいと思われます。
加えてバランスよく食べないと、たんぱく質も糖質と同じように1gあたり4kcalあるため、しっかりとした運動量が無ければ体重増加につながる可能性もあります。

以上のことから、摂りすぎ、少なすぎを避けて定期的なたんぱく質摂取をしていくことがおすすめです。
確実に足りてない方は積極的に摂取し、摂りすぎていると思われる方は量を見直してみましょう。

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