Q.オートミールが良いのは本当ですか。
A.白米と比べて食物繊維などの栄養素が多く、量を守って食べれば良いでしょう。
まず、オートミール(Oatmeal)とは何かについてお話しします。
原料となるのは、Oats(オーツ)と呼ばれる麦です。日本語では、燕麦(えんばく)、からす麦、オーツ麦などと呼ばれます。オーツ麦は硬く、小麦のようにパンや麺に加工できず主食として食べにくかったですが加工技術が進歩したことで「オートミール(オーツ麦の食事)」として食べられるようになりました。オートミールは加工方法によって種類が複数あり、精白(脱穀)したのちに、蒸して圧扁したロールドオーツや、炒ったあとにひきわりにしたクイックオーツ、インスタントオーツなどがあります。
細かくなればなるほど調理時間は短くなるケースが多いです。インスタントやクイックは2分程度で十分のものもあります。各メーカーのパッケージの調理方法をご覧ください。
オートミールはメーカー毎に異なりますが、およそ1食30g(~40g)が目安量とされています。目安量30g(某社)あたり、エネルギー111kcal、たんぱく質4.4g、脂質2.0g、糖質17.28g、食物繊維3.3g(水溶性1.85g、不溶性1.45g、発酵性食物繊維β-グルカン1.2g)、食塩0.0gです。
目安量を守れば、白米1食150gと比較すると、エネルギーは54%カット、糖質は71%カット、食物繊維は43%アップとなります。1食あたりの糖質量が少なく、食物繊維が豊富なことで緩やかな血糖変動となることが期待できます。よって白米150gからオートミール30gに置き換えるのであればダイエット効果を見込むことができるでしょう。その他に、ダイエット中や簡素化された食事で不足しがちな鉄分やたんぱく質、糖代謝に必要なビタミンB1も一緒にとることができます。
オートミールを実際にどのように食べるのかについてもご質問がよくありますのでお答えします。まず種類ですが、最初は粒が小さいクイックオーツ、インスタントオーツが食べやすいと思います。オートミールは従来の牛乳をかけて食べる方法も良いと思いますが、お米のように食べる方法が個人的には美味しくおすすめです。
☆オートミールおにぎり
・オートミール30g
・水50ml
・混ぜ込みおにぎりの素 適宜
オートミール30gと水50mlを計量し耐熱皿に入れ、電子レンジ500Wで40秒~1分加熱。
おにぎりの素を混ぜ、ラップに包んで成形したら完成。
塩昆布や鰹節+醤油小さじ1でも美味しく食べることができます。
☆かんたんオートミール
・オートミール30g
・和風顆粒だし 2g
・お湯 適宜
オートミール30gと和風顆粒だし2gを計量し耐熱容器に入れる。
お湯をお好みの量入れ1~2分待つと完成。
コンソメや顆粒の鶏ガラだしなどでもおいしく食べることができます。
☆スープがゆオートミール
・インスタントスープ
・オートミール30g
お湯を適量注いで完成。
ミネストローネなどトマトベースだとより食べやすいと思われます。
<食べるときの注意点>
偏りを防ぐこと、食べすぎると便秘になってしまう方もいることを考慮し、1日1回程度がおすすめです。どんなに「体に良い」「○○に良い」と言われているものであっても、適正量でなければ「良い」といは言えなくなりますので適正量で食べることがおすすめです。
(バランスの考え方については前回記事をご覧ください)
うまく取り入れると良い結果も期待できるかもしれません。気になる方はトライしてみるのも良いと思います。