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糖尿病・甲状腺疾患についてよくある質問

2026.8.27

リン酸化タウ217(p-tau217)検査について

Q.リン酸化タウ217(p-tau217)とは、どのような検査ですか?

A.最近、一部報道で”p-tau217”について、「アルツハイマー病に関連する脳内の変化を血液から間接的に調べる新しいバイオマーカー」として紹介されたため、外来時に患者さまから聞かれることが増えてきました。これまでアルツハイマー病の評価には、アミロイドPET検査や脳脊髄液検査など、費用や身体的負担の大きい検査が必要でしたが、p-tau217は採血だけで調べられるため、今後の認知症診療を大きく変える可能性がある検査として注目されています。


Q.この検査を受ければ、将来アルツハイマー病になるか分かりますか?

A.いいえ。p-tau217が高い方ほど将来、軽度認知障害(MCI)や認知症へ進行する可能性が高いことは報告されていますが、「高い=必ず認知症になる」という意味ではありません。反対に低値であっても、将来の認知症を完全に否定することはできません。認知症にはアルツハイマー病以外にもさまざまな原因があるため、この検査は将来を確定する検査ではなく、あくまでアルツハイマー病に関連したリスクを推定するための補助的な検査です。


Q.症状がなくても、健康診断として受けた方がよいのでしょうか?

A.現時点では、物忘れなどの症状がない方に広く行う検診としては、まだ時期尚早と考えられています。最近のJAMAの研究でも、p-tau217は将来の認知機能低下を予測する有望な指標であることが示されましたが、個人の将来を正確に予測するには限界があります。また、検査値は年齢や腎機能などの影響を受ける可能性があり、測定方法によって基準値も異なります。結果を知ることで不必要な不安や、逆に誤った安心につながる可能性もあります。


Q.物忘れがある場合は、この血液検査を受ければよいですか?

A.物忘れが増えた、同じ話を繰り返す、服薬や金銭管理が難しくなったなどの変化がある場合は、血液検査だけで判断するのではなく、まず認知症専門医やもの忘れ外来での評価をお勧めします。問診、認知機能検査、MRIなどを行い、必要に応じてp-tau217、アミロイドPET、脳脊髄液検査などを組み合わせて判断することが重要です。


Q.さっぽろ糖尿病・甲状腺クリニックでp-tau217検査を受けることはできますか?

A.現在、この検査は保険適用外の自費検査です。また、当院が現在契約している検査会社では測定できず、実施には別の検査会社との契約が必要です。さらに当院には認知症専門医が在籍していないため、検査結果を専門的に評価し、その後の検査や治療方針まで一貫してご説明できる体制が十分ではありません。そのため、現時点では無症状の方に積極的にお勧めする検査とは考えていません。

アルツハイマー病の血液検査は大きく進歩していますが、今大切なのは検査だけではありません。高血圧、糖尿病、脂質異常症の適切な治療、禁煙、運動、十分な睡眠など、認知症リスクを減らすことが期待できる日々の健康管理を続けることが重要です。

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