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2014.10.21

思わぬところでおきる、低温やけどとは?

秋も深まり、暖房など暖かいものが恋しい季節になりました。そろそろ、暖房器具やカイロなど使い始めている方も多いのではないでしょうか?この時期、ちょっと気を付けていただきたいのがやけどです。やけど、というと熱いものに直接触ったり、熱を浴びたりしておこり、皮膚が赤くなったり、水ぶくれができたり、ひりひりした痛みがあります。

さて、“”低温やけど”というものをご存知でしょうか?やけどは熱いものばかりでなく、「温かく、気持ちがいい」程度の温度でも、長時間触れることで低温やけどをおこす場合があります。低温やけどはゆっくり進行するために、熱さや痛みを感じにくく、気づいた時には皮膚の深いところまで達する重度のやけどになっている場合が多く見られます。また、低温やけどの多くは湯たんぽや電気毛布を使用したり、うっかりこたつで寝てしまったりなど、睡眠中におこりやすく、足、腰、おしりなど下半身に多いのが特徴です。

低温やけどの原因になりやすい生活の状況とは・・・

・携帯用カイロ:最高温度は70℃以上になるので、直接皮膚に触れると危険です。

・暖房器具(ストーブ、ファンヒーター、コタツ、電気カーペットなど):使用中の居眠りでやけどする場合も多いです。

・就寝時の湯たんぽ、電気毛布などの使用:直接触れることにより、やけどをひき起こします。

・ドライブ中の車のヒーター:同じ個所が長時間温風にあたることでやけどをひきおこします。

そして、糖尿病の方や閉塞動脈硬化症の方は特に注意が必要です。足の血流が悪くなると冷えを感じることが多いため、暖房器具の使用も多くなりがちです。低温やけどのリスクが高まり、一度やけどをおこすと治りにくくなります。また糖尿病の方は動脈硬化に加えて神経障害が起こると足の痛みや温度の感覚が鈍るため、やけどに気づくのが遅れて重症化することもあります。さらに免疫力が低下するため、細菌に感染しやすくなり、やけどの部位に細菌感染がおこると、ただれたり(潰瘍)、くさったり(壊疽)して、最悪の場合は足の切断に至ることもあります。小さなやけどでもあなどれませんね!

直接、肌に触れる暖房器具は、低温やけどの危険が高いので使わないようにしましょう。暖房には部屋全体が暖まるストーブやヒーターを使います。保温性の高い下着や靴下を着用するのも効果的ですね。

では、やけどを防ぐための個々のポイントです!(^^)!

・コタツ・電気カーペット→低温に設定し熱源近くであたらない様ににます。寝るときはスイッチを切ります。

・ストーブ・ヒーター→暖をとるときは1.5~2.0m以上離れるようにします。

・電気毛布→直接体を温めるのには用いないで、あらかじめ布団を温めるのに使用します。布団に入る前にスイッチを切ります。

・湯たんぽ→直接体を温めるのには用いないで、あらかじめ布団を温めるのに使用します。布団に入る前に取り出します。

・カイロ→直接、皮膚にあてないようにします。また1か所に長時間あてないようにします。

・お風呂→湯加減は水温計で確かめます。お湯の温度を確認し入浴時のやけどを予防します。

・お灸やもぐさ→なるべく行わない様にします。やけどを起こすことが多いので十分注意し、熱さや異変を感じたらすぐ中止しましょう。

そして、日ごろから毎日足をよく観察し、やけどを起こしていないか、水ぶくれや小さな傷ができていないか確認しましょう。もしやけどに気づいたら、小さなやけどでもあなどらず、早めに受診しましょう!

引用・参考文献:シリーズ 閉塞動脈硬化症、糖尿病の方へ 自分の足大切にしたいから もっと気をつけたいやけどのはなし 監修 新城孝道先生

大正富山医薬品株式会社さま

 

 

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